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熱中症、急増中!冷房時の室温目安「28度」、では湿度の目安は?

気象庁は30日、前日の関東甲信地方に続き東北南部の梅雨明けを発表した。梅雨に関する発表がない北海道を除くと残るは東北北部のみ。関東甲信では平年より8日遅い梅雨明けだったが昨年との比較では30日も遅く、他の地方でも沖縄・奄美を除くとほぼ全国的に昨年よりも15〜16日遅い梅雨明けとなった。

一方、総務省消防庁の最新の統計によると、全国の熱中症による救急搬送者数は7月1日から28日までの4週間で9,461人。22日からの1週間だけで5,664人にのぼる。記録的な搬送者数となった昨年の同時期(4週間)の人数は50,312人だったため少ないようにも見えるが、梅雨明けが昨年よりも大幅に遅れたことを考慮すると今年も油断はできない。

例年、熱中症のニュースは屋外イベントや街頭映像に絡めたものが多いが、消防庁の統計で一番多い発症場所は「住居」。昨年5〜9月の統計では40.3%を占めた。「敷地内全ての場所を含む」とされているため、外出先から帰宅して発症した場合や庭仕事中の発症なども含まれるが、搬送された人全体のほぼ半数が65歳以上の高齢者ということからも、相当数が室内での発症だと推測される。

温度計+湿度計で室内環境把握!
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熱中症予防のための室内環境は...

気温が高いと同じ運動量でも発汗量が増える一方、湿度が高いとその汗が蒸発せず体に熱がこもり体温が下がりにくくなる。これは屋外でのスポーツや活動に限らず屋内での作業や動作の場合も基本的に同じだ。その状態が続くと体内の水分と塩分が失われ、自律神経のバランスも崩れ、けいれんやめまい、失神、頭痛、吐き気といった熱中症の症状につながる。

熱中症の危険度を表す指標として、環境省が提供している「暑さ指数」(WBGT)は「熱収支」と呼ばれる、人体と外気との熱の出入りに着目した指標。人体の熱収支に与える影響の大きい 、①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)熱、 ③気温の3要素で構成され、その70%は「自然湿球温度」と呼ばれる湿度を反映した数値から算出される。これは濡れたガーゼで覆われた温度計が通風せず輻射熱を遮らない状況下で示す温度だ。

冷房時の室温「28度」はエアコンの設定温度ではなく実際の室温、それもあくまでも目安ということは広く知られるようになったが、湿度はどれくらいを目安にすれば良いだろうか。

熱中症には前述の3要素のバランスのほか体質や体調も関わるため予防における絶対的な基準は存在しないが、参考になる情報として「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(略称:建築物衛生法)がある。この法律では湿度(相対湿度)の範囲を「40%以上70%以下」と定めている。その幅を半分あまり狭めた50〜60%程度が湿度のひとつの目安と言われる。

夏が過ぎて秋も後半になると今度は室内の乾燥や低温が問題になる季節を迎える。まずはこの夏、温湿度計を使って自宅の室内環境を把握するところから始めてはどうだろうか。

医師・専門家が監修「Aging Style」

【参考】

総務省消防庁:熱中症情報

https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/

環境省:熱中症予防情報サイト
http://www.wbgt.env.go.jp/

環境省:熱中症環境保健マニュアル 2018
http://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_manual.php

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