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厚労省、薬物乱用防止策を強化 「第五次薬物乱用防止五か年戦略」フォローアップ報告を公表

厚生労働省は6日、2018年(平成30年)の国内薬物情勢に関する統計とともに、同年8月に策定された「第五次薬物乱用防止五か年戦略」の実施状況を含むフォローアップ報告を公表した。

同戦略(第五次)は厚労大臣を議長とし、関係閣僚で構成される薬物乱用対策推進会議が取りまとめたもの。2018年8月の戦略策定において目標として掲げた5項目に対し、内閣府、文部科学省、法務省、警察庁などの各府省庁が単独または連携して実施する具体的な対策からなる。

第五次薬物乱用防止五か年戦略:「5つの目標」
(平成30年8月 薬物乱用対策推進会議決定)

目標1 青少年を中心とした広報・啓発を通じた国民全体の規範意識の向上による薬物乱用未然防止

目標2 薬物乱用者に対する適切な治療と効果的な社会復帰支援による再乱用防止

目標3 薬物密売組織の壊滅、末端乱用者に対する取締りの徹底及び多様化する乱用薬物等に対する迅速な対応による薬物の流通阻止

目標4 水際対策の徹底による薬物の密輸入阻止

目標5 国際社会の一員としての国際連携・協力を通じた薬物乱用防止

厚労省「麻薬・覚醒剤乱用防止運動」
厚労省「麻薬・覚醒剤乱用防止運動」

同戦略の中で厚労省が重点的に取り組んでいる目標の一つである「目標1」について、今回の報告では2018年の大麻事犯の検挙者数が過去最多を記録したことに加え、その過半数が青少年だったことを重視。大麻についてはネット等で「有害性がない」とするなどの誤った情報が氾濫していることが青少年の大麻乱用拡大を助長している可能性を指摘。大麻をはじめとする薬物乱用防止のための広報・啓発活動をさらに強化することが重要だとしている。

「目標2」については、2018年の覚醒剤事犯の検挙者数は依然として1万人を超えていることに加え、検挙者における再犯者の割合は65%を超えているため、再乱用防止対策の強化が喫緊の課題だと指摘。薬物依存症治療のための専門医療機関が全国的に不足していることから、実施中の「依存症対策総合支援事業」をさらに推進し、薬物依存症治療を実施可能な医療機関と治療内容の充実を図る必要があるとした。そのほか、薬物乱用防止の内容充実のためには乱用実態の把握が不可欠として、薬物依存に関するデータ収集やプログラム開発、効果、普及などに関する研究およびプログラムの開発実務を引き続き推進することが重要だとしている。

また、その他の目標に関連する当面の課題の一つとして、今回のフォローアップ報告では今月下旬に開催されるラグビーワールドカップや来年開催される東京オリンピックで見込まれる訪日外国人の増加にも言及。「今後、旅客に紛れた密輸入事犯が更に増加することも十分予想される」として、国内外の関係機関が連携を強化して薬物の密輸入を阻止する必要があるとした。

医師・専門家が監修「Aging Style」

【参考】

「第五次薬物乱用防止五か年戦略」フォローアップの概要
(令和元年9月6日 薬物乱用対策推進会議)
https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000544238.pdf

厚生労働省: 薬物乱用対策
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubutsuranyou_taisaku/index.html

厚生労働省: 薬物乱用防止に関する情報
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index.html

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