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「お医者様はいらっしゃいませんか?!」

訴訟社会化が進む日本で...

アメリカの場合、州によってかなり法律が異なることや、免責対象となる重大な過失とそうでない過失の線引きなど、恐らく心理的にも実務的にも高いハードルが残っていたのだろう。その後、20年ほど前にはアメリカの航空会社各社が独自の免責制度を導入し、少なくとも国際線でのドクターコール対応に伴う医師の訴訟リスクはかなり低くなったはずだ。

翻って日本ではどうだろうか。

「善きサマリア人の法」を導入する上での検討は関連各界で度々されてきたようだが、今のところまだ法制定までは必要ないとされているようだ。他方で応召義務はしっかりと存続している。訴訟社会化や価値観・慣習の多様化、実質的な移民政策などが進む今の日本社会の現状と将来を見通すと、これはあまりにも無理があるのではないだろうか。

ドクターコールに応じる善意と行動力のある医師は本来必要以上のリスクを背負う一方で、「善きサマリア人の法」が無いことを理由にドクターコールに対して可能な限り消極姿勢をとる医師が増えるような社会にならないことを願う。

[執筆/編集長 塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

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