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「セルフメディケーション」で得られるのは減税だけ?

人生100年時代は、寿命の長さだけでなくその質も問われる時代。そこで知っておきたいのが「セルフメディケーション」だ。

厚生労働省は、世界保健機関(WHO)による「セルフメディケーション(self-medication)」の定義を、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と要約した上で、「自主服薬」という訳語も併用してセルフメディケーションの普及を図っている。2017年に導入された「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)」の名称の一部としてキャッチフレーズ的に使われていることもあり、セルフメディケーションというと、とかく確定申告の際の節税効果に注目が集まりがちだ。

セルフメディケーション推進の背景には高齢化とともに膨らむ国の医療費削減という重要課題があるため、それに連動して国民の関心が費用負担面に向くのもやむを得ない。だが、セルフメディケーションにはそれ以外にも、主には以下のようなメリットがある。
 1: 健康管理の習慣が身につく。
 2: 医療や薬の知識を自発的に得る機会が増える。
 3: 通院の手間や時間を減らすことができる。
 4: 通院に伴う医療費を減らすことができる。
 5: 通院に伴う感染リスクを減らすことができる。

健康長寿を実現するには、自分自身や家族の身体の状態を把握し、積極的に健康管理に取り組むことが重要だ。そのためには、病気や薬についての正しい知識が不可欠。知識があれば、軽い症状を自分で改善したり、疾病予防や健康維持に役立てることができる。

ただし、誤った知識や不十分な理解によるセルフメディケーションが副作用などの悪い結果を招く可能性があるほか、医療機関で受診すれば見つかる可能性のある問題の発見が遅れる懸念もある。また、薬の種類によっては薬物乱用・薬物依存につながるリスクもある。

「OTC医薬品」と呼ばれる市販薬のラベルや添付文書に記載されている用法・用量を守ることや、服用を一定期間継続しても症状の改善が見られない場合に医療機関で受診することは大前提。そして、消費者が自分だけの判断で市販薬の誤った選択や服用をしないよう、薬局・ドラッグストアなどの販売店にはOTC医薬品の販売時のルールが定められているほか、「かかりつけ薬剤師・薬局」制度も導入されている。

OTC医薬品分類
OTC医薬品分類

セルフメディケーションを上手に実践することで、健康な体と健康に関する知識、そして節税効果も得ることができる。賢く活用してみよう。

●日本薬剤師会: 「セルフメディケーション」について
 https://www.nichiyaku.or.jp/activities/self-medication/
●日本一般用医薬品連合会: 知ってトクする!セルフメディケーション税制
 https://www.jfsmi.jp/lp/tax/

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