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かかりつけ薬剤師制度、利用するメリットのある人は?

「もっと身近に、ずっとそばに。薬剤師に相談しよう!」
「もっと身近に、ずっとそばに。薬剤師に相談しよう!」

2016年(平成28年)4月にスタートした「かかりつけ薬剤師・薬局」制度。薬剤師と薬局の指名制度と言えばわかりやすいだろうか。

厚生労働省が2019年(平成31年)3月に公表した「かかりつけ薬剤師・薬局に関する調査報告書」によれば、かかりつけ薬剤師について「良く知っている(内容を理解している)」という回答が33.1%(前年度調査では36.2%)、「少し知っている(聞いたことがある)」が39.5%(同40.4%)、「全く知らない」が20.2%(同17.3%)と、認知度は下がり気味だ。

かかりつけ薬剤師の一番のメリットは、薬の一元管理。自分の常用する薬やサプリメントのほか、体質、体調などを特定の薬剤師が把握してくれることで、症状に合った薬を適切に使用する上でのアドバイスを受けることができる。医師から処方される薬との飲み合わせによる副作用など悪影響のリスクを下げることにもつながる。また、薬局の開いていない夜間や休業日でも、緊急時には24時間対応による電話相談のほか、訪問による在宅での服薬指導や残薬整理も可能だ。

かかりつけ薬剤師を決めるには、行きつけの薬局を決める必要がある。自宅近くなど、いつでも気軽に相談できる距離感が大事だ。その薬局に国が定める一定の要件をクリアした薬剤師がいれば、かかりつけを依頼することが可能。その薬剤師から制度について直接話を聞き、納得した上で同意書に署名すれば手続き完了となる。話を聞く際は、地域の医療情報に関する知識や自分との相性なども見極めたい。

かかりつけ薬剤師を指定した場合、病院で処方された薬を購入するたびに「かかりつけ薬剤師指導料」が発生するため、3割負担の患者であれば60~100円程度の追加負担が必要となる。また、薬局を1カ所に特定することになるため、複数の病院に通う場合は不便が生じる可能性もある。

だがやはり、身近に薬のことを何でも相談できる専門家がいる安心感は大きい。たとえば、家に残っている薬や何に効くのかわからなくなってしまった薬、使用期限の確認など、自宅にある薬をまとめて整理できる。薬の処方内容を確認し、必要に応じて医師へ問い合わせをしたり、処方後の状態を処方医にフィードバックすることもある。介護の不安やちょっとした体調不良など、広く健康に関する相談にも応じてもらえる。

高齢になると服用する薬の種類が増え、それに伴い服薬や薬の管理、飲み合わせなどにはより注意が必要になる。多少の追加料金を負担してでもこの制度を利用する方が安心な場合もある。特に75歳以上の後期高齢者の場合は自己負担額も割安になる。

年齢にかかわらず健康状態や服薬ニーズによっては、かかりつけ薬剤師・薬局は安全・安心面と経済面の両方で利用価値の高い制度。自分や家族にとって利用価値があるかもしれないと思う人は、まずは気軽に薬剤師に相談してみてはどうだろうか。

●日本薬剤師協会:かかりつけ薬剤師・健康サポート薬局PRサイト
https://www.nichiyaku.or.jp/kakaritsuke/

医師・専門家が監修「Aging Style」

【参考】

厚生労働省: かかりつけ薬剤師・薬局に関する調査報告書(平成31年3月)
https://www.mhlw.go.jp/content/000507664.pdf

厚生労働省:(同上)別添1 アンケート調査結果
https://www.mhlw.go.jp/content/000509233.pdf

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